潰瘍性大腸炎の原因と治療・予防法

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潰瘍性大腸炎とはどんな病気?

 

大腸の病気の一つに、潰瘍性大腸炎というものがあります。安倍首相(2017年9月現在)が患ってたことで一気に名が広がっていきました。

 

この潰瘍性大腸炎は、原因不明の非特異性炎症性疾患として、難病指定されている病気であり、現在でも完治するには至っていない病気です。

 

 

潰瘍性大腸炎はどのような症状を起こす病気なのか

 

潰瘍性大腸炎は直腸から発症し、大腸全域に広がっていくという基本的に大腸に限定して生じる病気ですが、重症化すると様々な合併症を引き起こす事もあります。

 

大腸の粘膜が炎症を起こし、「ただれ」や「びらん」、「潰瘍」を形成していき、その影響で粘血便や下痢、腹痛といった症状が出てきます。症状が悪化していくと、体重減少や貧血、発熱などもみられます。

 

潰瘍性大腸炎は、治療によって一時的に改善します。しかし数カ月から数年後に再び悪化し、それを繰り返していく「再燃緩解型」や、症状が改善せずにだらだらとずっと続く「慢性持続型」などのタイプに分類されます。

 

潰瘍性大腸炎を発症する年齢は10代から80代と幅広く、中でも10代から30代に多く発症しやすいと言われています。

 

潰瘍性大腸炎からの合併症

大腸粘膜が長期に渡って炎症を生じることで、ポリープや大腸癌、大腸のひだの消失、腸閉塞などの病気になったり、また大腸以外にも、関節や皮膚、眼、耳、咽喉、足指、手指などといった場所に、合併症が生じることが知られています。

 

大腸意外に現れる合併症の例

結節性紅斑、多発性関節炎、強直性脊椎炎、壊疽性膿皮症、肛門周囲炎、肛門膿瘍、肛門潰瘍、痔、歯肉炎、関節炎、口内炎など・・・。

 

潰瘍性大腸炎を発症する原因

 

潰瘍性大腸炎となる原因は、自己免疫反応の異常、ウイルス性によるもの、腸内細菌の異常、遺伝性、食生活、ストレスなど、様々な事が原因として挙げられていますが、いずれもハッキリと分かってはおらず、その為に完治する薬もできていません。

 

ただ潰瘍性大腸炎の合併症として、様々な箇所に症状が出る事から、「免疫異常が原因ではないか」というのが有力視されています。

 

潰瘍性大腸炎の診断と治療法

 

潰瘍性大腸炎の診断には、類似した症状を呈する他の大腸疾患と鑑別するために、まず症状の経過や過去の病歴、何らかの感染症によるものかどうかなどを調べます。

 

その後、炎症や潰瘍などがどのような形態で、大腸のどの範囲にまで及んでいるかを調べるために、X線や内視鏡による大腸検査、大腸粘膜の一部を採取し、病理診断も行います。

 

潰瘍性大腸炎の治療法は、通常、薬による内科的治療が行われますが、重症の場合や薬物療法が効かない場合には手術をします。

 

薬物を用いる内科的治療法

現段階において、潰瘍性大腸炎を完治する薬はありませんが、大腸粘膜の異常な炎症を抑え、症状をコントロールする薬がいくつかあります。

 

5-アミノサリチル酸製剤

サラゾピリン、ペンタサ、アサコール、リアルダなど。主に緩解維持療法や緩解導入療法に使用される、潰瘍性大腸炎の治療においては最も基本となる治療薬です。

 

経口や直腸から投与し、持続する炎症を抑え下痢、下血、腹痛などの症状を改善していきます。主に軽度から中度の瘍性大腸炎に有効で、再燃予防にも効果があります。

 

ステロイド薬

主に緩解導入療法に用いられます。経口や直腸からあるいは経静脈的に投与します。中度から重度の症状に有効で、強力に炎症を抑える効果はありますが、再燃を予防する効果は認められていません。

 

免疫調節・抑制薬

主に緩解導入療法として用いられます。イムランやアザニン、ロイケリン、サンディミュン、タプログラフといったものがあります。ステロイド薬を中止すると悪化してしまう患者さんや、ステロイド薬が無効の患者さんに用いられます。

 

抗TNFα受容体拮抗薬

主に緩解維持療法に用いられる分子標的治療薬です。レミケードやヒュミラといった注射薬が使用されます。

 

薬物療法と併用して行う血球成分除去療

炎症を起こす免疫細胞を血液中から取り除く治療法で、白血球除去療法、顆粒球除去療法を透析を用いて行います。緩解導入療法として薬物療法と共に行われます。またステロイド薬が効かない患者さんへの治療に用いられます。

 

外科的治療法

潰瘍性大腸炎は多くの場合において、内科治療で症状が改善しますが、重症による内科治療が効かない場合、副作用などで内科治療が行えない場合、大量の出血や穿孔、ガンやガンの疑いがある場合などには、大腸の摘出手術(全摘もあり)を行います。

 

潰瘍性大腸炎と診断されたら

 

潰瘍性大腸炎と診断された多くの患者さんは、内科的治療法で症状の改善や寛解が認められます。しかし再発する場合も多いので、寛解を維持するためには、継続的な検査や内科治療が必要となっていきます。

 

内科治療が効かない場合や重症の場合などには、手術をする事もあります。また発病して7・8年すると、大腸癌を合併する可能性もあり、何かと心配はありますが、ほとんどの患者さんの生命予後は健常人と同等です。

 

潰瘍性大腸炎の予防法は?

 

潰瘍性大腸炎が発症する原因は、未だ解明されていないので、その予防法についても「これをしておけば大丈夫!」というものもありません。

 

しかし大腸の健康を心がけておく事は重要だと思います。仮に潰瘍性大腸炎になってしまっても、重症化を防げるかもしれませんし、何より大腸の健康は身体全体の健康にもつながります。

 

ですから日頃から、腸内細菌のバランスを良好に保てるように、「ストレスを溜めない」「偏らない食生活を心がける」「乳酸菌を摂取する」といった事に、意識を向ける事が大事だと思います。

 


 

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